君子は本を務む。本立ちて道生ず。(学而)
君子務本。本立而道生。
「君子はなによりも根本を重視する。根本が定まってはじめて道が開ける」
孔子の弟子のひとり有子のことばである。姓は有。名は若。容姿が孔子に似ていたので、孔子の死後、かれを一門の指導者に推す動きがあったが、曾子の反対でお流れになった。数ある門弟の中で”子”の敬称をもつのは、ほかに曾子、冉子(冉求ぜんきゅう)、閔子(閔子騫びんしけん)だけだ。
なにごとも、枝葉末節にとらわれないで根本を把握することがだいじである。この語から、儒学は”務本の学”ともいわれる。
1月4日、論語一日一話(孔子に学ぶ人生の知恵365)の言葉です。