直きことは其の中に在り|8月31日のことです。

8月31日、今日の論語一日一言です。

葉公、孔子に語りて曰わく、吾が党に直躬なる者有り。其の父、羊を壤みて、子之を證す。孔子曰わく、吾が党の直き者は是に異なり。父は子の為に隠し、子は父の為に隠す。直きことは其の中に在り。(子路第十三)

しょうこう、こうしにかたりていわく、わがとうにちょくきゅうなるものあり。そのちち、ひつじをぬすみて、ここれをしょうす。こうしのたまわく、わがとうのなおきものこれにことなり。ちちはこのためにかくし、こはちちのためにかくす。なおきことそのなかにあり。(しろだいじゅうさん)

【訳】
葉公が孔子に世間話をして言った。
「私の村に正直者と評判のある躬という者がおります。彼の父が羊を盗んだのを訴えでて、証人となりました」
先師が言われた。
「私のほうの村の正直者は少し違います。父は子のために隠し、子は父のために隠します。このように隠し合う中に、人情を偽らない本当の正直があると考えます」

論語コンプリートには”何よりも自然な人情を大切にしたい”とあります。

普通に考えると父や子に限らず、自分の周りの人間、特に中のよい人がこういうことになれば庇うのが人情というものですね。

正直だけがすべてではなく人としての思いやりも大切だよということでしょうか。

夫子の道は、忠恕のみ

今日も一日がんばります。