古者、民に三疾有り|12月9日のことです。

古者、民に三疾有り

子曰わく、古者、民に三疾有り。今や或は是れ亡きなり。古の狂や肆、今や狂や蕩。古の矜や廉、今の矜や忿戻。古の愚や直、今や愚や詐のみ。(陽貨第十七)

しのたまわく、いにしえ、たみにさんしつあり。いまやあるいはこれなきなり。いにしえのきょうやし、いまやきょうやとう。いにしえのきょうやれん、いまのきょうやふんれい。いにしえのぐやちょく、いにしえのぐやさのみ。(ようかだいじゅうなな)

【訳】
先師が言われた。
「昔は、民に憂うべき三つのことがあったが、今やどうやらそれさえなくなった。昔の狂(志が大きく足元を見ないこと)は肆(大まかでせこせこしないこと)あったが、今の狂は蕩(気まま放題すること)。昔の矜(自分を固く守ること)は廉(節目を正しく潔いこと)であったが、今や矜は忿戻(怒って争うこと)。昔の愚(おろかなこと)は直であったが、今の愚は詐(ごまかし)ばかりだ」

12月9日、今日の論語一日一言です。

”昔のよいところは残しておきたい”

孔子様の愚痴にも嘆きにも聞こえます。

昔も今も変わらない人間の悩みのようなものですね。

2500年たってもよくなるどころか悪くなっているような気もするぐらいですね。

これから先何百年かたっても自分を律することが簡単になることはなさそうですね。

今日も一日がんばります。